男の同情は余り嬉しくないんだがね。 灰山を作って貰う方が俺は有難い。[彼とオズワルド、それにバルタザールは前線に向く。尖兵として彼等を勘定する男は、肩を竦めて返す。>>77] 敵陣で命令厳守なんて盆暗晒す心算は此方も無いさ。 君の命の無駄遣いは単純に利が少ないからね。 無駄死にしなければ、難しいことは言わない。 ―――…君も、難しいことを考えずに 狩っている方が性に合うんだろう。 そう言う眼をしている。[最後の言葉はひそりと囁き。祈る為の両腕ではない彼の手元をちらりと覗いた。]