[原因があったとしてもそれを制御出来なかったのは
己の弱さ、甘えだと罵られても構わなかった。
それは事実だったし、許されない事で
俺への敵意はより明確に浮き上がる]
殺すべきだと思ってるなら、もっと早くに殺すべきだったな。
[誰に向けての嘲りか。
喉を震わせて通り過ぎる。
何処で掛け違えたのかは知らないが
例えこの目が無くとも、人殺しに恍惚を覚えた身だ。
遅かれ早かれ、ここを去らなかった以上
左目が災いを起こさなくても、これを理由に
俺が能動的に災いを起こしていただろう。
だからどんな路を辿っても、俺には
これが一番良かったのだ]