―医務室―
[どうやら、ダーフィトにも、三つのヘッドセットの意味は分からないようで、その不審な贈り物に眉を潜めている。
それを入手した経緯を尋ねられれば、こくりと一つ頷いて答えた。]
ほら、以前にハダリーと……タイガが降りてきた天井>>2:37から、投げ込まれました。>>253
姿は見えなくて、声だけで、貴方に渡してほしいって。>>255
すぐにいなくなったのようで、その後は分かりませんが。
[タイガ……と言う際、僅かに口ごもる。
目の前のことに必死で、遺体はそのまま放置していたのを思い出したからだ。
その判断を間違ったと思ったわけではないが……いつのまに自分は、そこまで非情な人間になったのかと自嘲めいた笑みを浮かべた。
タイガの笑った顔が、記憶の中をぐるぐると回り……思考が詰まる。
はふっと息を吐き出して、一旦思考を切り替えるため、茶を入れに向かったのだった。]