[青年人形を消し、床に落ちた14の石を拾い上げ、それを袖に入れます。入れ替えるようにして取り出すのは、紅紫。]
あいつら追いかけ来うへんかったなぁ。横取りする機会やったんに。
「取られたかったのですか。」
いんや。むしろ欲しいわ。あいつ強いから、抵抗する術は持っとかんと。
[紅紫を握りこんで、その手を胸元へ押し当てます。
それから、ベッドの上の兎を抱き上げて。]
ここ寒いから、ちがう部屋いこか。
[うさぎが嫌がるようなら、下ろしますが。そうでないならば兎を抱き上げたままに廊下へ出ます。
暗闇で周囲がろくに見えない中、壁にてを添えてそろりそろりと。]