― 橋の南側平原 ―
……何が起きたっ!?
[敵の騎兵隊とは別の方向から降り注ぐ矢。>>69
その先に居るのは、堂々たる角を持つ大きな鹿に、エルフの者達と思しき弓兵。]
……忌々しい。大森林から湧き出てきたか!
[一瞬、目を閉じ……れば。丁度そこに、主からの念話。何かを得られたということはその声から感じ取れた。
そうならば、もはやこの戦域を維持する意味は無い。
直ぐに鋭く号令を放つ]
全隊へ、告ぐ!この戦域は、カトワールごと、破棄!
北方の本隊と合流し、ジルヴァーナまで、撤退!
一兵でも多く、生き残れ!
[さて。こうなってしまっては、橋は絶対に壊させるわけに行かない。
数千という兵数だが、全軍壊滅よりはマシであろうし、船団に被害を与えられるならば十分と、傀儡となった兵の魔法は全力で維持した。
そして主から預かった兵、ヴェルザンディより受け継いだ兵、カトワールから到着した兵全てに撤退指示を出し。橋の北方への移動を開始した]