[甘い時間が破られたのは、コンコンというノック音にだった。(待てよ、キアラが入ってきた後、扉は…)閉められていた記憶が無い。やや慌て気味に扉の方を向けば、団員メンバーのツェーザルがそこにいた。目が合うと、とんでもないものを見てしまった、と言うような顔をしているのが分かった。]あ、あー…、他の奴らには…特に団長には言うなよ?[こちらの言葉を聞いて無言でコクコクと頷いた後、そそくさと去って行ってしまったが──。お喋りなあいつの事だ。すぐに噂されてしまうに違いない。]