急ぎ殿下に連絡を!
……どちらの殿下かって?
馬鹿者っ!そんなの、どちらもに決まっているだろう!
そこのお前は各所に非常事態の通達!
各部門ごとの連絡を密にせよ!
他は武装して僕について来い!
ただし、僕に万一の事があれば副局長に従うように!
[とにかく王宮への侵入だけは防がなくてはならない。
が、僕の指揮下にある監査官だけで戦力が足りるはずもない。
逮捕権を持つにあたって軽い武装はしていても、基本的に文官。
精鋭と名高い白狼騎士団に叶う筈もない。
せめて衛兵や近衛兵、近隣の配備兵が駆けつけてくるまで、なんとか時間を稼がないと。]