─ 『天聖の間』 ─
[文字通り全力で立ち向かっていたから、>>84メレディスのその表情も見逃すことは無かった。
自分が嬉しさを感じている様に、メレディスも何か感じてくれているのだろうか。
闘いの宣に際した名乗りも含めて、記憶に何か触れるものがあっただろうか。
自分がメレディスから色んなものを受け取った様に、メレディスが自分から、受け取っているものがあるのなら]
(──嬉しい、けど)
[ほんの少しだけ、寂しいと感じるのは。
きっと、目の前のメレディスがあの頃と変わっていないからだ。
記憶を失っても変わらないからこそ、あの郷での暮らしを覚えているメレディスとこうなりたかったと、願ってしまうから]