―広間―
[ズカズカと荒い足音を立てて、広間へ向かっていた。
取り合えず、煙草を吸って落ち着きたい気持ちが強い。
その途中でその場に居た自警団員をまた取っつかまえて、半ば強引に煙草を奪えば、その場で火を付けくわえ煙草をしたまま目的地に付くだろう。
勿論、広間の扉を開ける時はかなり乱暴だ。]
くそっ……。
[苦虫を噛み潰した様な面持ちで、沸き上がる苛立ちを抑える事が出来ず、バン!と乱暴に壁を殴り音の暴力を震った後、ソファに音を立てながら腰を下ろした。
そう、この苛立ちは、お嬢様達へ向けられたものでは無く、自分に対してのものだった。
自分が自分に対しての怒りが中々収まらない事に、強い負の感情が働いて上手く制御出来ていないのだ。]