これは、少しヤバイんじゃねえの…?
[そうは言いながらも、ダーフィトは入口付近へ向かうでもなく
早足でしばらく前に入っていった店舗――イレックスの中へ。
先客が居たのか、無残な姿のドロイドが放置されていた。>>35
それには目も呉れず、探すこと数秒。
目的の物…愛用のライターを探し出せば懐に投げ入れ
もう一度メインサロンへと立ち戻る。
運がいいのか悪いのか、第一エリアに続く入口から
サロンへの侵入を試みている様子のドロイドたちは
衝撃で崩れた柱や遮蔽物が邪魔をしてあまり進めていないらしい。
これは好機だとばかりにダーフィトは口の端を吊り上げ
第二エリアに常備された隔壁――臨時武器庫ともいう――から
物騒な物体…簡易的に言えば手榴弾だ。を取り出して
ドロイドの群れが押し寄せる通路へ向かって
手渡しでもするかのような気軽さで放り投げた。58]