人狼物語−薔薇の下国

381 四君子繚乱


柊の氷華 ジークムント

『ジークムント』

[主君しか使わぬ個体名で呼ばれ、氷精霊は顔を上げる]

『約束通り、お前に氷華の名と、氷神としての神格を譲り渡そう』

 ……――は。

[言葉受け、精霊は了承の返と共に頭を垂れる。
 しかし声を発するまでの一瞬の間に、僅かに眉根寄せ表情を険しくしたを、女帝は見逃さなかった]

『我が行いに、不服でもあったかね?』

[す、と玉座より立ち上がった女帝は、頭垂れたままの精霊へ歩み寄り見下ろした]

『なに、力を譲り渡す気は変わらぬが、何も在り方まで私を真似よとは言わぬよ。
 乱心した王の名など捨て、気儘に生きてみるも良かろう』

(87) 2015/10/03(Sat) 16:33:44

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