― 休暇の途中 ―[ それが何日目のことだったかは男にとっても定かでない。どうも時間の感覚があやふやだったのは、どこかおかしな気配の空気を潜り抜けたせいだったか ]アンダー・ザ・ローズ?...ああ、宿の系列店だとかいう。[ せっかくだから入ってみるか、と店の扉を開けると、見知った顔がいくつか見えた。その中に神父服の男が居るのを見つけると、笑みを浮かべて会釈を贈り、カウンターの中のマスターらしい相手に声をかける ]...は、出来るかい?そうか、それじゃ頼む。