[永遠の一瞬を刻む静けさの後、轟音と爆風が玉座にまで届く。損なわれていない左手を掲げて、埃交じりの風を左右に割った。細かな土ぼこりが晴れたあと、目の前に現れたのはずいぶんと見通しが良くなった谷だ。] 雑兵どもを差し向けて、残党を狩り出しておけ。[命じたのち、己はツィーアの内部へ降りる。治癒のための時が必要だった。やがて、瘴気の雨降る瓦礫の間へ、闇の亜人たちが近づいていく。]*