さってと……黒輝、また、ここを頼むぜ。[漆黒の珠を差し出しながらの言葉に、巨狼は低い唸りを上げた]んな声出すなよ……もうしばらくは、通さねぇとならねぇ義理があるんだからさ。[唸りにこもる不満げな響きに苦笑しつつ、反対側の手で首筋を撫でてやる。巨狼はしばしぐるぐると唸っていたものの、最終的には納得したように、ぱく、と鍵である珠を呑み込んで。それからしばし、守護者に頭を擦り付けたりなんだりした後、距離をあけ。天に向けて一声、吼えた。*]