― 戦場 ―[盟主の勢いに引きずられた騎士団は、それでも互いに連携しながらある種の有機性を持って突撃を敢行する。それは日々の調練の賜物であり、小隊長の指揮の的確さでもあった。戦況の急激な変化に魔物たちが対応できないでいる間に、本隊は敵先鋒を抜け、第二陣に食い込み、敵本陣を垣間見るまでに迫る。 だから。 だからこそ、見えてしまった。金の光が途絶えるところが。幼い少女が斬られ、命散らすところが。>>42]