[それから、と…は息を吸い、言葉を続けた。]
「先述の理由で誰が居なくなった、なんて情報も入ってこないんだよ。こっちに捜索の頼みもこない。もしかしたら、罪でも擦りつけて磔にしたいのかもだ」
[最後の言葉はドロシーに気を遣って声音が落とされ、また、自嘲の笑い声も混ざっていた。そして、キッとカレルを見つめる。]
「忠告だよ。私たちに無用心に近づけば自分の命と信用が危うくなる。行動には気をつけることだね。」
[固まるカレルを見ることなく、…は館に戻って冷たくドアを閉めた。]
「ごめんねドロシー、お待たせ。さぁ、転移陣を使って買い物に出ようね」