― 階の下る刻 ―[教会での邂逅の後。影はひとの子に紛れたまま、教会に留まっていた。それは、この場で刻を待つのが最善、との判断に依るもの] 導き手殿。[姿を見せたり表したり、文字通り影の如く掴み所なく気紛れに過ごしていた影が天のいとし子の前に現れたのは、刻に至る少し前の事] ……もうじき、彼の方が参られるよ。[短い言葉、それが意味する所は伝わったか。いずれにせよそう遠くなく、天には光の階>>72が現れる事となるのだが。*]