[サッと日を遮って影が過ぎった>>18顔を上げて、その姿を窓の外に確かめる]…ソマリアラン兄さん。[竜ではなく、その背にある人の名を──古い呼び名を呟いた。今、人前でこの呼びかけをすることはない。それはソマリアードに対しても同じだ。それを、騎士として一人前の礼節と青年は考えている。幼い頃から兄と呼んで慕った双子。今その片割れは、呪を受け斃れ伏している。その呪を解く術を、シェットラントは持っていない。”あの時”と同じだ。死霊魔術を止められなかった、あの時と]