[ それは、ある程度状況が落ち着きを見せた頃だったか。 ]『そう言えば』[ ふと、思い出したように口にしたのは、学長の趣味に助手のように付き合っていた、魔法研究マニアの教員の一人。 ]『センテナリオには大魔導師の遺物が残ってるかもしれないぞ。』[ 首都やロンリコから失われた、貴重な魔法関係の資料…それよりも古い物、もしかすると、交流のあった学長自身のコレクションの一部もあるかもしれない、と。それがリヒャルトに、ひとつの可能性として伝わったのは、さて、いつの事か。** ]