ああ、そういえば、この薬草と毒消しの酒の調合法を王弟殿に譲ると取引したんだった。お前、ついでに持って行ってくれ。[ とびきり効き目が強いが、とんでもなく染みる薬草だ、とは、伝えていないが構わないだろう、と、手当てに悶絶の表情を見せているカナンに真顔で告げる。 ]引き換えに、毒矢は使わないでくれ、と頼んで来たから、お前もそこは心配しなくていい。[ むしろ、あの願いは、この時を想定していたからのものだった。そして、ギデオンが、その約を破る事は想定していない。* ]