言われるまでもなくっ!
トルメンタ、潜って!
[槍に風を宿らせての攻撃は、レトの話で聞けていただろうか。
その下を掻い潜るように氷竜へと指示を出し、自分も一度頭を下げた。風の勢いは早い。紅い髪が何本か、宙を舞う]
行くよっ!
[風をやり過ごすと、氷竜は大きく羽ばたき前へと進む。
槍に比べれば曲刀の間合いは短い。振り切っている間に少しでも肉薄しようと空を翔け]
やぁっ!
[とはいえ、流石にいきなり懐までは潜り込めない。
槍を握る手を狙い、下から掬い上げるような曲線を描いて刃を振り上げ、斬りつけた]