人狼物語−薔薇の下国

448 vinculum lapis


電気石の赤鬼 キアラ

― 回想 ―

[種族の壁も、鬼族とそれ以外の壁も、まるで感じていないかのように、ミリアムはこちらへ話し掛けてくる>>60
 少女が深く安堵した理由は、傷が癒えたことだけではなかっただろう]

 そうだったのか。
 "外"の人間でも、そんなことがあるんだね。

[ミリアム>>61の話を聞いて、少女は瞬いた。
 島の外の人間がどのように暮らしているのか、少女はあまりよく知らない。
 けれど、将来のことを訊かれて息を詰めたのは、それが理由ではなかった]

 アタシは……『柱』になるんだ。多分、二十歳を迎えるより早く。
 だから、将来とかは……考えたことが、ないな。

[それは、生まれた時から決まっていたことだ。
 それに、『柱』が『柱』である以外に何者であるのかを、少女は知らなかった]

(85) 2016/09/16(Fri) 23:30:31

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