[一通り怪我の具合は聞けただろうか。
他の乗員や乗客の様子を確認しに行くことも
考えたダーフィトだったが、通信で確認できた限りは
メイン・サロンの外にベルティルデが居るようだった。
ならばと外のことはベルティルデへと丸投げすることにする。
問題は、取り残された乗客が何人いるのかということだ。
依然として厳しい顔で、ダーフィトがどうしようかと
思案を始めたとき、展望デッキの外の歪んだ空間。
その場を背後にして不安気な面持ちで居るスノウとラヴィ。
その片方からとんでもない言葉>>68が飛び出した。]
それで、この緊急事態ってわけか…
[嫌な意味で納得してしまう。
乗客乗員の大半を避難させるほどの緊急事態。
それは、シルバーメリー号の管制を司るシステム、メリーの異常。]