なにも―――…大丈夫です。[一瞬、顔が青ざめ、その後で赤くなった顔色は、火のせいだとごまかすように逸らして。答える声が自然と小さくなってしまったのは、仕方が無かっただろう]僕……、水汲んできます………。[ふたり分の食器を片付けるのに、そんなに時間はかからない。本当は水は昼間に十分に確保している。しかし彼が自分に対して気遣いしているだろう空気が重くて、その場を離れようという口実だった*]