はじめて、です。
りょこうじたい、はじめてですもの。
[だからいま、とってもたのしいの。
はにかむような笑みで言って、ドロシーはきょろきょろとあたりを見まわしました。
大きなお風呂はおうちにもありますが、
おうちのお風呂と温泉とは、まったく別物ですから。
すべてがすべて、ドロシーにとっては見慣れないもので]
あーちゃんは、きたことあるんですか?
どんなかんじなのかしら。……たのしみです。
[そんな話をしていたら、服は脱がせてもらえたでしょうか。
脱がせてもらえていたのなら、今度は足を彼にさしだしましょう。
機能よりも見た目を重視したこの義足は、あまり水に強くありません。
だからこれも、取ってもらわないと]