[>>56 こちらを、主に怪我を伺うような視線に気付き、眉尻を下げる。心配をかけるつもりはなかったのだが、この怪我では心配するなと言う方が無理な話か。怪我の件は、自ら口にするつもりはない。血生臭い話なんて、面白くもなんともないだろう。] 成る程、道理で美味そうな匂いがしてる訳だ。[招かれるままに店へと足を踏み入れれば、食欲をそそる匂いはさらに強く。パンを食べずとも彼の作ったパンは美味しいのだろうと、容易に想像することができた。]