よりよい眠りを。 そして、この国の行く末を見守っていて欲しい。[ 十字の石の前に 紙と――一つの石を重ねて もう一度軽く墓石に触れた。…それから。 …俯けた瞳と肩が微かに揺れる。 その様子を見て居たのは 空を行く季節外れの淡雪だけだった。* ]