そうだ、そんな優しいリーザにお願いがあるんだ。
銀嵐が晴れたら…時々、本当に時々でいいから。
シモンとお話ししてやってくれないか?
お話と言ってもシモンの事だから、
面白い話もしないだろうし、
本を読むのも上手くないかもしれないから。
うん、本当に一回位でいいぞ。
[少女に大人を頼むと言うのもどうかと思うが。
今はリーザしか思い浮かば無かった。
人ならざるもの皆が仲良く暮らす御伽噺を望み、
ヨアヒムとディーターを悪い人狼と思わないと
言ってくれるリーザなら。
シモンも文句を言うかもしれんと思いながらも。
そんな身勝手な願いを口にしたのだ]