人狼物語−薔薇の下国

469 グラムワーグ・サーガ3 〜反撃の嚆矢〜


皇子 ロー・シェン

― 峡谷の陣 ―

[ 魔王軍が、峡谷に到達した頃、人間達の陣も、備えをほぼ終えていた。

崖上に用意された石は>>4:191兵士達の努力によって、数メートルの直径を持つ巨大なものまである。もっとも、そこまで巨大なものは落とすのも手間ひまがかかりそうではあったから、大方は数十センチ〜1メートルくらいまでの石が中心だ。

完成した堀を越えた先には、四重の柵が 設けられている。
柵の直前には、柔らかい砂が敷き詰めてあり、更に砂の下には、足をひっかければぴん、と張る鉄鎖の古典的な罠が、殺到する魔軍の足元を絡めとり、転ばせる。

柵の内側には、弓兵と、生き残りのエルフの戦士が控えていて、堀を越えてきた者達に矢の雨を降らせた。

残り少なくなっている騎兵達は、弓で仕留め損なった固い敵を片づける役割を担い、柵の両側から、数騎ずつの塊となって突撃しては、敵を屠って駆け戻るというゲリラめいた戦法で数の不利を補う作戦を執っていた* ]

(84) 2017/02/07(Tue) 20:17:17

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