―回想・談話室― [「お前からは不思議に自分の意思を感じられない」と中々に己という存在の核心をついてくるシモン>>77へは] ――そう。 [とだけ返した。そこまで気付いておきながら積極的に疑ってきていないのは、それが人狼であるか人間であるかに関わらない、己の根本の部分であることを、意識的か無意識的か悟っているが故だろうか。 ――よく観れる男だ。 己に感情があれば敬意の一つでも示していたかもしれないなどと、冗談めいたことを漠然と考えた。]