……今から、重要なデータを送る。お前は、それを持って直ぐに此処を離脱せよ。ああ。――シュヴァルベ、いや、この大陸を、だ。政局が恐らく、大きく変わる。鎖の国にデータを持ち帰り、分析を依頼するんだ。――公国側より回り、事前に相談した漁船を頼れ。俺はもう少し此処に残り、戦局の流れを監視する。[通信機の向こうで憤激する部下に、苦笑して]……仕方なかろう。成り行きでこうなったが、なかなか都合がよい立場だからな。アリデには黙っていろよ。