[兎はにじり寄るように近づきながら、驚くほど綺麗に血を舐めとっていく。>>67
血溜まり一つが消え去る頃には、兎は男の足元にちょこんと来ていた。
耳がヒクリと揺れて、きゅ?とこちらを見上げた。
凶暴な光は薄れて、紅い瞳は丸々と期待に満ちた眼差しで見ている……ように思われた。]
そんだけ飲んだら充分じゃろ……
[呆れたように話し掛け。
今更ながら腕が痛い。メチャクチャ痛い。
てか肘から先が無い。
切断面を掴み、腕どこ行った、と考えている間に
ぐるり、世界が回る。視界が薄暗い。
目を回して倒れた。]