― 回想 ―[軍務に就いたばかりの若手を最初に預かったのは、ごく自然な流れ。かつて自分が世話になった相手の息子だから、というもの] ……いーんですかねぇ、俺みたいなのに預けて。[その話を持ち掛けられた時、最初に口にしたのはこんな言葉。家督を継いで以降、のらりくらりとしたやる気ない態度から微妙な評価をされている自分に預けて、そっちの家名は大丈夫なのか、と。そんな意を込めた問いに返されたのは]