[人が死んでいるのに笑みを浮かべている神父に不審に思う。余裕があれば、「どうして、あんたは笑っていられるんだ?」とでも一言減らず口を叩いただろうが、パメラの家へと急がなければならない。>>81
人狼は悪魔であり、血を分けた親兄弟、恋人も友も喰らう、とジムゾンが言えば、一瞬のことではあるオットーに視線を配らせて、]
……そんなの、………………
俺は彼奴等とずっと一緒に過して来たんだぞ……、親友の彼奴が俺を殺すだなんて……。
[その時のアルビンの声は覇気がなくなり、オットーへ向ける目線には憂いが帯びる。
汚らわしい化け物、意趣返しとも取れるフレーズには気付いていたが素直に謝れる筈もなかった。
ジムゾンの浮かべる微笑から目を背けてこう続ける。]
俺は大切な人を失いたくない。
自分の命よりも、だ。
[そう言葉を切ってアルビンもまた沈黙した。]