[ それからしばらくは塞ぎ込んで
描く絵の色使いも暗いものが多く。
養父にぼそりと言われたりもした。
当時はあまりに直情的過ぎて
感情に蓋をする術は知らなかった。
そんなローレルの元へ
少年が訪れてくれたのは
とても幸運なことだったのだろう。
幾ら訊いても沢山のお菓子の理由は
教えてくれなかったけれど>>66
それよりもまた会えたことが嬉しかったから
その日の夜は甘い甘い夢を見るほど
数えきれないほどのお菓子を食べた。
それからというもの、
養父がよく絵を描いていた東屋の小棚に
時折買って来たお菓子を入れては
怒られるようになるのだけれど、それは別の話。 ]