日が落ちたくらいなら動けるから…少し早めに出るか。
[夜間に既製服の店は難しい気がして、そう答える。仕立て、との言葉には少したじろぎ]
…そんな立派なもんじゃなくていいよ。とりあえず着て動ければいいし。
[小さくそんな口を挟む。
服は当然のように何を着たらいいのか分からずにお任せしたらスリーピースとフロックコート。着てみればサイズはぴったりなもののやはり落ち着かないようで]
一回家帰れば…いや。
[自宅から持ってこようかと思ったけれど、あんなことがあったのだ。きっと自分は死んだものとなっている。帰れば問題になるのは必至と即座に打ち消した]