[水を満足いくまで呑んだ鋼竜が、顔を上げて息をついた頃合いで、横から声がかかる>>83]
おう。
[騎竜の首を軽く叩いて邪魔のないようにしつつ、エルナトが水を飲む様子を見るともなく見た。
シェンは木苺を確認しつつ口にしているようだ]
心構えか。
確かに、始めから実戦のつもりで準備して、ここまで来てたわけだからな。
相手が変わるだけ、っつー見方も出来るか。
[その相手が問題だとも言えようが。
ともかく、シェンの言には納得したように頷いた]
――それこそ学校の外に出たなら、想定外なんて幾らでも起こり得るわけだしなぁ。
[それでも、別空間に飛ばされるのは例外中の例外だろうか。
何とも言えない顔をしているこちらを、リュストは硬くなりすぎるなというように鼻先で小突いてきた*]