―Nルーム―[必要な処置を施しダーフィトの遺体を、銀色の羊の刻印に護られた冷凍睡眠装置に安置する。顔の血を拭うトールが泣きながら彼の顔を撫で、深い哀しみの裏返しのように詰るのに>>76、ひどく胸が痛んだ。命の灯火の消えた、ダーフィトの顔を見つめながら、意趣返しの意味もあるとまでは気づけぬまま、トールの寄せては返す穏やかで優しい子守唄のような音色に耳を傾けていれば>>77] ――――…っ?[ふいに視界が滲み、ぽろりと頬を何かが零れ落ちた。自覚のないままの ひと雫に、瞳を瞠る]