[クリスマスにプレゼントを貰うような年ではない、と言われればその瞳がほんの少し曇る。せっかくのクリスマスなのに、と小さく呟く。今までも特別に何かをしてきたわけではない。ただ、この時間を過ごせることだけで心は満たされているのだから。
───と、マフラー、という言葉と愛おしい匂いに包まれる。それだけで幸せだと思える。マフラーに顔を埋めて、思わず笑みを溢した。]
はぁい。
[のんびりとした声を出し、先を行く彼を追いかける。ほんの少し雪に足を取られるけれど、今は転ぶ前にその手に届く。えへへ、と笑いながら、また彼の腕を取った**]