― 水路入り口南側 ―
[水路を目指すザイヴァルの行く手に巡洋艦が現れる。>>77
互いに自軍の総旗艦を目指す二隻の巡洋艦は、皮肉なことに上部艤装をいくつも無くして身軽になったザイヴァルの方が船足が速かった。
右舷副砲の使えぬザイヴァルは回避運動を取りながら相手の左側へと出ようとする。主砲を撃ち合いながら走る2艦の距離は次第に縮まり、やがては副砲を含めての近接戦になる。
ここでもザイヴァルはいくつかの直撃弾を受けながらも強引に相手に寄せて、相手の鼻先を左から右へかすめるような角度で斜めに前を横切った。
直後に攻撃用機雷>>5:161を艦尾から投下して相手の前を塞ぐ。
もはや後ろへの攻撃手段を失くしたザイヴァルは、そのまま東へと進み続けた。]