危ない![時折浄化の力が間に合わずに、光の歌い手を狙おうとする屍鬼が近づけば、片手で握る手綱で馬体を屍鬼の手から反らし、横合いから切りつける>>61そうして歌い続けるローズマリーの喉は限界を迎えたのか。歌は途切れ咳き込む音が聞こえ、彼女は苦しそうに身体を前に折った。バランスを崩したローズマリーの身体を、手綱を持つ手で咄嗟に支えた。礼を言って振り向いた彼女の顔には疲労の後が見える。少しずつ馬の走るスピードを落としていきながら]