[カナンの血がべっとりとついたままの剣を握り、カレルは仲間数名と共に軽歩兵の一人へと斬りかかる。
槍の柄で受け止められると、別方向から仲間の槍が振るわれ、それを避けるようとしたゼファー兵に剣を強引に跳ね上げられた。
鑪を踏み、後ろへと下がるカレルを補助するべく、別の仲間が前へ出る。
そんな風に連携を組み、油を撒く義勇兵がゼファー軍へ近付く道を作っていく。
運悪くゼファー兵に捕まり地に伏せる者もいたが、いくつかは狙い通り油をゼファーの陣にぶちまけることが出来たようだ。
炎が上がれば義勇兵も沸きあがる。
士気が上がれば振るう武器も段々と力強く、躊躇いなく振るわれるようになっていった*]