―回想・0日目・PM10:30・ラウンジ―
…………。
[相手からの確認>>74に目を逸らして黙り込む。好きでも嫌いでもないから『どっちに思われたっていいや』だったのだが、訂正するのは野暮に思われた。あと、ちょっと面倒だった。ポジティブな人間ほど扱いづらいものはない。
父の話を素直に打ち明けると盛大な溜息が返ってくる。もとより親の私怨を引き継ぐような性格では無いが、必死に友好関係の維持に努めようとする姿を見れば悪戯心が湧いて]
どうしようかなあ。
父様、随分とマルティン家のこと根に持っていたし、仲良くしたらなんて言われるやら……――なんてね。
僕はディーク・シェーンベルク。
父様のことなんてどうでもいいさ。
僕らは僕らで、適当にやろう。