昨日の『夜』ということでいいですね?
ここに来てからというもの、悪夢で目が覚めるんです…そんな時、落ち着かせるためにいつも外に出ていたんです。
昨夜も例外ではありませんでした。
…あの悪夢にはもう慣れましたが(苦笑)
ただ、昨夜のは…何かが違う気がしたんです。
だから、とりあえず部屋の屋上に向かったら…
少将が喰われていて、すでに現場検証が行われていると思われる光景が見えました。
少将と言葉は交わしたことはありませんし、姿も遠くからしか見たことありませんが…
…周りの目が、怖い。
根も葉もない『噂話』ほど、怖いものはありません。
…フィオン殿。
自らの無実を証明する術がないと悟った時、あなたはどうしますか?
私は、一つの手段を取ります。
それで、平穏が訪れるならば…彼らが気付いてくれるなら。
…『逃げ』だと言われようと、それで構いません。
それに、生きるも死ぬも『運命』だというのなら。
抗えないというのなら。抗う術を持たぬというのなら。
…受け入れるしかありませんから。