――…、俺、は。 カレル、といいます。
え、えええと。警備部の警備員です。
何かあれば、いつでもお知らせください。
[ふいに名を尋ねれられて。
馴染んできたとはいえ、本名のようには咄嗟には反応しがたい
偽の名を応えるまでに、数瞬の間が空いた。
誤魔化すように、慌てて警備部だと身分まで名乗る。
彼を案内しながら、すぐに応えがあるかはわからないものの、
総会関係のミーティングの担当者>>13に
場所を尋ねるホログラム・メッセージを送ってみた。
アデルと名乗る薬品の研究者の声が掛かったのは、
その後だったろうか>>68。]