>>77 ローズ
[投げた雪玉は当たったが、代わりに雪兎が飛んできた。げ、と少しだけ男は表情を歪めて、雪兎は反射的に庇うように出した腕に当たる]
この寒い中、それだけ遊ぶ元気があれば大丈夫だろ。
…こら待て、俺は雪合戦するような歳じゃない。
[無責任な言葉を発していると、やっぱり追撃の雪玉が飛んでくる。避けようとして間に合わず、頬のあたりにぺしゃりと当たった。冷たい。
名刺を差し出されば、はたと瞬き。その内容を確認して、コートの内側に仕舞い込んだ]
ああ、そうだ。ほら、風邪薬代。
[声をかけた用事はこれだと言わんばかりに、封筒をぺちりと相手の額に叩きつけた]