[報告を受けた夜、シメオンはサシャに宛がわれた部屋へと赴く。月明かりのみが窓から差し込む、暗い部屋。光は、取り遺された小袋へと注いでいた]………約束は、願いは果たすぜ。[光の中にある小袋にそぅと手を伸ばす。肌身離さず大切に所持していたのだろう、袋がやや擦り切れている部分があった。遺されたそれをどう受け止めるか、それは拾うものの心次第]