ん、良いよ。僕も行こう。
[シモンに誘われた>>79ために、やはり当然のように是と応える。自分が殺した相手であり、加えて幼なじみでもある人間の捜索だ。通常ならば、誘われるまでもなく同行を申し出て然るべき場面だろう。
いや、同行を申し出るには幼なじみであるという理由だけで十分だ。それでも敢えてシモンの方から誘いを入れてくるあたり、意識的か無意識的か、此方の性質を悟り始めているのかもしれない。もしも誘われなければ、きっと己は捜索に行かないで、変わらず石像のようにじっとし続けていたのだろうから。
シモンの瞳を覗き込み、そこに映る興味を読み取りながら考えた。**]