― 都市上空 ―……なに?[振り上げられた刃が捉えたのは、銀の大鎌の柄。衝撃が手の力を緩ませ、銀が弾き上げられる。とっさ、引き戻そうとするよりも先、銀は三日月と共に宙へと舞った。ふたつの月、その軌跡を追う刹那──それが、好きを生じさせた]