[そうして出てきた庭で、風が帽子を攫った時。途方にくれた表情>>74を見て、ここは自分がなんとかしなきゃ、と思った。こんな時、大人を頼るよりもまず自分で、と思って無茶をするのはコリルスでもよくあった。その度に、遊び仲間を巻き込んでいたのは余談として]だいじょーぶだいじょうぶ、もーちょっと……。…………取れた![あぶないよ、という声に返しながら伸ばした手が、帽子を掴み。地上からこちらを見上げる少女を振り返った直後──鈍い音と共に、身体の支えが失われて]